独学で英語を話せるようになりたいけど、「英語を話す練習」って何から始めていいかわからない。
よっしゃんは、英会話を意識した勉強を始めたとき、まさにこの状態でした。
その後、色々な試行錯誤を経て、独学でiELTSのスピーキングで6.0を取得(2022年6月)し、英語でコミュニケーションがとれるまでに成長することができました。
こうした経験から、よっしゃんは断言します。
独学でも英語は話せるようになります!
効果的な学習方法を知れば、英語圏での生活を送らなくても、英会話教室に通わなくても、独学で英語を話す能力を伸ばすことは難しくありません。
むしろ、効果的な勉強法を知らなければ、英語圏に住んでいても、英会話教室に通っていても、英語の話す能力を鍛えるのは難しいです。
よっしゃんの場合は、最初、英語を話すための練習方法がわからず、かなり回り道をしていました。
そうした経験から、これから「英語を話すための練習方法」を知りたいという人の参考になればと思い、この記事を書いてみることにしました。
この記事では、よっしゃんが実際にやってよかった練習方法を4ステップでご紹介します。
「英語が話せる」レベルの設定
この記事では、ネイティブレベルやビジネスレベルというよりは、もう少しベーシックな英語レベルに到達するための練習方法をご紹介します。
ここでの目標は、「簡単な英語でコミュニケーションんできる状態になること」です。
よっしゃんがこの目標を立てたのは、とある出来事がキッカケでした。
よっしゃんは昔、英語が得意な友人と楽器フェスに参加したことがありました。
その時、有名な海外のギタリストがたまたまそのフェスにいたのですが、当時のよっしゃんは英語に自信がなく、声をかけられずにいました。
その時、英語の得意な友人がそのギタリストに近づいていきました。
“I am a big fan of yours. Could you take a picture with us?”
(あなたの大ファンです。写真を撮ってくれませんか?)
と言って、(よっしゃんも一緒に)写真を撮ってもらうことができました。
その時、英語の得意な友人を見てよっしゃんはこう思いました。
「感じたことを、人に伝えれるだけの英語力がほしい」
こうした経験から、よっしゃんはまず、「難しい単語や難しい文法を使いこなせる状態」よりは、「簡単な英語でコミュニケーションできる状態」を目指そう、と考えました。
英語で自分の気持ちを伝えられるようになったら、また今度楽器フェスで有名な海外ギタリストにあったときに、その人と話ができるかもしれません。
それ以外にも、色んな海外の人とコミュニケーションが取れるようになって、もっと英語を話すのが楽しくなるかもしれません。
これがよっしゃんの英語学習の原点です。
とはいえ、ネイティブレベルやビジネスレベルのような高いレベルを目指したい!と思っている人にとっては、少し物足りない記事かもしれません。
よっしゃんの英語能力が追いついてきたら、またネイティブ・ビジネスレベルを目指す人向けの記事も書いていきたいと思います。
温かい目で応援してくださるとありがたいです。
ということで、この記事では簡単な英語でコミュニケーションできる状態になるための「英語を話す練習方法」について話していきます。
英語を話すための練習方法
「簡単な英語でコミュニケーションできる状態になる」ために、具体的にどうすればいいのか。
よっしゃんが実際にやってみて効果的だった練習方法を、4ステップに分けて説明します。
上の図では、練習時の意識配分をInputとOutputに分けて、割合で示しています。
この記事は、よっしゃんが独学で英語が話せるレベルに到達するためにやってきたことをもとに、無理なく効率的に学習を進める方をご紹介します。
具体的でボリュームたっぷりなので、「本気で英語を話す力を伸ばしたい!」と思う方はぜひ読んでみてください。
【Step1】英語で挨拶と自己紹介をする
まずは、英会話の基本となる挨拶と自己紹介を練習します。
多くのフレーズを覚える必要はないので安心してください。
自分が自信を持って言えるフレーズがいくつかあると、乗り越えられます。
簡単な挨拶と自己紹介の練習
英語で何かを伝えるためには難しい単語は不要です。
日本語だって、日常会話では小難しい単語はあんまり使いませんよね?
大学受験の単語集で学ぶような「obtain」だとか「observe」じゃなくて、「get」とか「look」でいいわけです。
文法もこの段階ではあまり気にしないで大丈夫。
まずは以下のフレーズを覚えます。
- 日常の挨拶(Hi, Good morning, Good everning)
- 近況を聞く決まり文句(How are you?)
- その返答(Good, Great, Not bad)
- 自己紹介(I’m 〇〇.)
- 初対面の挨拶(Nice to meet you)
- 分かれの挨拶(See you, Goodbye)
フレーズ自体は、皆さんの一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
こんなレベルのフレーズでいいので、一旦頭に入れておくと英会話で役立ちます。
それに加えて、自分の趣味・将来の目標を話せるように、準備しておきます。
よっしゃんは、趣味や将来の目標の話は、事前にいいたい内容を紙に書いておいて、自分の口から伝えられるように練習しておきました。
実際に英語で話してみる
実際に英語を使って英会話をしてみます。
できる限り、英語圏で生活している人と一対一で話します。
一番手っ取り早いのは、オンライン英会話を利用することです。
よっしゃんは金銭的な問題で、ランゲージエクスチェンジを選びました。
掲示板で日本語を学びたい英語圏の人を募集して、こちらが日本語を教えるかわりに、相手に英語を教えてもらう、というものです。
方法は何でもよいので、とにかく一度、英会話を実践します。
時間も短時間で問題ありません。15-30分くらいでもいいです。
ここでの目標は、「実践慣れすること」です。
最初は勇気がいるかもしれませんが、早い段階で英会話の雰囲気を知ることが重要です。
英会話は以下のように進めてみましょう。
①15-30分の英会話を実践する(なるべく英語圏の人相手に一対一で)
- 自己紹介(なるべく自分の言葉で)
- 相手のことを聞いてみる(How about you?など)
- 自分の趣味や将来の目標を話す(準備した紙を見てもOK)
②数人と同じやり取りをこなす
一人だけでなく、別の人を相手にして、何度か同じようなことを繰り返します。
2回目以降は英会話に少しずつ慣れてくるので、前よりもスムーズに自己紹介できると思います。
【Step2】英語で「相づち」と「質問」をする
相手の発言を聞いている間は、相づちをうつ場面が多いので、そのバリエーションを増やしましょう。
また相手に質問することで、相手に喋ってもらえるので、その間にまた新たな質問を考える時間を作ることができます。
英語の「相づち」を身につける
英会話を実践してみると、色々と英会話に必要なピースが見えてきます。
まずは、「相づち」を覚えていきます。
英会話初心者のうちは、自分が長く話すことは難しいので、相手の話を聞いている時間が長くなります。
そこで重要になるのが「相づち」です。
相手にとっても会話なので、相づちがいつも「Yes」や「OK」だけだと味気なく感じてしまします。
なのでいくつか使いやすい相づちを覚えて、バリエーションを増やしておきます。
そして覚えた相づちは、やっぱり実際の英会話で使って、自分の言葉にしていきます。
いくつか相づちの例を挙げてみます。
- I got it(わかった)
- I see(なるほど、わかった)
- Sounds good(いいね)
便利な相づちは、「【誰でもできる】英会話を続けるコツは「相づち」!たった10個の表現でネイティブっぽく会話しよう」の記事でまとめましたので、参考にしてみてください。
相づちを覚えていくと、なんとなく「こなれた感じ」になれます。
もし相手の言っていることがわからなくて相づちが打てないときは、下記のように言って、言い直してもらいます。
- Could you say that again?(もう一度言ってもらえませんか?)
- Could you speak more slowly?(もう少しゆっくり話してもらえませんか?)
最初はなかなか相手の言うことが聞き取れず、何度も聞き直したくなります。
とはいえ、同じフレーズばかりを繰り返し使って聞き返すのは、気が引けてなんだか申し訳ない気持ちになってしまうんですよね。
そんなときよっしゃんは、自分の聞き取れた単語やフレーズを繰り返して言ったりしていました。
自分がどこまで理解できたかが相手にも伝わりますし、途中から相手が文章を補足してくれたりします。
リフレーズするときは、「You mean …?(…ということですね?)」も一緒に使うと伝わりやすかったです。
You mean …?(…ということですね?)
相手の言ったことを完全に理解できなかったときは、リフレーズして聞き直すと、齟齬がなくなりますし、英語を話す練習にもなります。
リフレーズや相手への質問も、実践の中で練習していきます。
英語で相手に質問する
相づちが打てるようになったら、英語で相手のことを質問してみます。
- What is your hobby?(趣味は何ですか?)
- Why do you like your hobby?(なぜその趣味が好きなの?)
まだこの段階では、自分でたくさん英語を話すのは難しいので、相手に質問を投げかけて、相手に話してもらいます。
短い回答が返ってきたときは、その話題を深掘りしていって、相手にたくさん喋ってもらいましょう。
相手への質問は事前に準備することができるので、英会話に十分慣れていないこの段階でも、無理なく質問できます。
また自分が投げかけた質問なので、話題も理解しやすいはずです。
相手が話し始めてくれれば、そこでさっき学んだ相づちを打ちながら話を聞きます。
もし相手の言っていることが聞き取れなければ、リフレーズして、聞き返しましょう。
そうこうしているうちに、15-30分なんてあっという間に過ぎてしまいます。
【Step3】英語で自分から意見を言う
Step2では相づちと質問を練習して、そろそろ英会話の雰囲気も掴めて来る頃です。
そこでStep3では、英語で自分から意見を言う練習をしていきます。
とはいえ、相手の意見を聞いて、それに対する意見を言うのは難易度が高いので、それはStep4で取り組むことにして、Step3ではまず自分から話題を提供します。
話題を提供したあとは、「私は…と思います」と言うふうに、自分の意見を述べて、その後に「あなたはどう思いますか?」と聞いてみると、それっぽくなります。
このように、こちらから話題を切り出すことで、自分のペースで話すことができて、準備もしやすいわけです。
英語で自分の意見を言う
といっても、すぐに英語でパッと意見が言えれば苦労はありません。
そこで自己紹介のときと同様、自分が話したいことをあらかじめ準備しておきます。
一度紙に書いておくのでもいいですし、スマホにメモしておいてもOKです。
例えば、「Today, let’s talk about…(今日は…について話しましょう)」と言って、自分から話題を提供していきます。
- Today, let’s talk about …(今日は…について話しましょう)
自分の意見を述べるときは次のフレーズが便利です。
- Personally, I think …(個人的には…だと思います)
- In my opinion, …(私の意見としては、…)
相手に意見を求めるときは次のフレーズが使い勝手いいです。
How about you?(あなたはどうですか?)
What do you think?(あなたはどう思いますか?)
会話の話題に困る場合は、下記のBBCの「Learning English」が参考になります。
よっしゃんはこのサイトを使ってランゲージエクスチェンジしています。
英語ニュースやTEDでも良かったのですが、正直難しすぎました。題材は簡単な方がいいです。
BBCが英語ばかりで難しいという場合は、「アメリカ英語教本(初級用)」がいいかもしれません。
この本は「【レビュー】英語学習のバイブル!「アメリカ口語教本」のメリットと使い方を解説」でレビューしていますので、参考にしてみてください。
文法に関しては、このくらいの段階でようやく意識し始めればいいと思います。
よっしゃんの場合は、このレベルになるまでは、時制や仮定法などの文法知識を意識できるほど気が回りませんでした。
英語で話せるトピックを増やす
自分で提供したトピックについて話せるようになったら、次は様々なトピックを英語で話せるようになりましょう。
この時役に立つのが、5で紹介したBBCの「Learning English」です。
6つのレベルから自分のレベルに合ったレッスンを選べます。
また色々なテーマがあるので、テーマごとに語彙も増やしていくことができます。
この段階に入ってくると、より文法的に正しい文章を話せるように、複雑な文法にも注意を払っていきます。
よっしゃんは、過去形や仮定法があまり得意ではなかったので、このあたりを重点的に練習しました。
複雑な文法も、よく会話で使われる表現を覚えて、言い慣れていくと、それが普通になってきます。
言い慣れるまで、使って使って、体に染み込ませていくのが一番だと思います。
【Step4】英語で相手の意見に反応する
Step3のように自分の意見を言う練習をすると、言いたいことが少し言えるようになってきます。
次が最後のステップですが、相手の言うことを聞き取って、それに対する意見を英語で述べるための練習をします。
相手の意見に反応するためには、まず相手の言っていることを理解する必要があります。
相手の言ったことを理解した上で、自分の意見を考え、文を組み立てて、英語で話さなければいけません。
最後の難関ですが、よっしゃんなりの練習方法をご紹介します。
相手の意見を正確に理解する
相手の話している内容を完全に理解するというのは、かなり難度が高いです。
なぜなら相手の言うことを理解するためには、色々な能力が必要になるからです。
- 相手の話すトピックに関する知識
- フランクな表現に関する知識
- 高い語彙力
- リスニング力(話者によってクセもある)
【Step3】でやったような、自分からトピックを提供して、自分の意見を述べていくほうが簡単なのです。
ですが、英会話はコミュニケーションですから、相手の話している内容もできる限り理解できるようになりたいところです。
英会話では、学校ではあまり習わないようなフランクな表現が沢山出てきます。
句動詞・スラング・慣用句など、日常生活でよく使われる、いわゆる「生きた英語」を学ぶ必要があります。
このような「生きた英語」の語彙を増やすためには、英語多読がベストプラクティスです。
例えば、次のようなフレーズです。
How thoughtful of you!(あなた気が利くわね)
「DIARY of a Wimpy Kid」から引用
Sure enough(案の定)
こうした様々な表現を洋書から学んでいくことができます。
また表現は、単語単体でなく、ある程度大きな塊のフレーズとして覚えておくと応用しやすいです。
Any courage I had was knocked out of me when I was young.
「MATILDA」から引用
(若い頃、私が持ち合わせた勇気はすべて、私の中から叩き出されてしまったの。)
「When I was young」のようなフレーズは、会話でもそのまま使えるので、まるごと覚えてしまいます。
表現だけでなく、現地の文化や考え方についても学ぶ事ができるのも、多読のいい点です。
英語の多読に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。
▶【2ヶ月でも効果実感】英語の多読:10万語達成者がやり方を詳しく解説
▶【おとなの多読】失敗しない!英語の絵本やペーパーバックのおすすめ11選を一挙紹介
ここで注意したいのは、難しすぎるコンテンツを選ばないことです。
コンテンツが難しすぎると、途中で学習を諦めてしまいます。
継続することが最優先と考えて、自分の興味あるもので、十分理解できる範囲のコンテンツを探します。
この段階では、インプットを増やして、理解できるフレーズや語彙を増やしていくことが大事です。
相手の言ったことに対して自分の考えを言う
英会話において一番難易度が高いのが、「相手の言ったことに対して、自分の意見を言う」こと。
相手の意見を理解した上で、自分の言いたいことを瞬時に英語で表現しなければなりません。
一番むずかしいといいましたが、【Step3】までできるようになっていれば、あとは「考えを瞬時に英語で話す」だけ。
瞬間英作力を鍛えていきます。
「瞬間英作」と言っても、大学受験のように、日本語を英語に逐次的に翻訳するわけではありません。
インプットの際に聞いたことのあるフレーズや文章を借りてきて、自分の話したいことのイメージに合った文章を作っていきます。
このことは、日本語に置き換えて考えるとわかりやすいと思います。
日本語学習者から、聞き覚えのない日本語のフレーズで話されても、理解するのに時間がかかってしまうと思います。
日本人にとっては、カタコトの日本語に聞こえてしまいます。
相手に理解してもらいやすい文章を話すためには、英語圏の人が実際に使っている文章を借りてきて、文を組み立てるのが一番です。
そのためには、インプットをたくさんする必要があります。
英語の多読や動画を通して、「実際の英会話で使ってみたいなぁ」と思う表現をどんどんストックしていきます。
そして、それを実際の英会話の中で少しずつアウトプットして、自分の言葉にしていくのです。
英語を話す練習を効率的にこなすコツ
最後によっしゃんが感じた、英語を話すための練習を効率的にこなすコツをご紹介。
①早めに実践慣れしておく
実際の英会話にチャレンジするのは、できるだけ早いタイミングがいいです。
あの参考書をやり切ってから
TOEICで800点取ってから
と言っていると、いつまでたっても実践慣れできません。
よっしゃんも最初はなかなか英会話に踏み出せずにいましたが、今思うと早く始めておけばよかったと思います。
実際に英会話をしてみると、試験勉強とは違った語彙やフレーズに興味が湧いたり、自分に足りないものが見えてきたりします。
As soon as possibleです。
②アウトプットとインプットのバランスをとる
よっしゃんは当初、英語を話せるようになるために、話す練習、つまり英会話をたくさんすればいいとおもっていましたが、そうではありませんでした。
最初、英会話になれるまではそれでもいいのですが、アウトプットの練習ばかりしても、自分の語彙はなかなか増えていきません。
大事なのは、週1回の英会話レッスンがあるのであれば、そのレッスンで使ってみたいフレーズなどをインプットする時間をとることでした。
基本は、インプットとアウトプットの繰り返しです。
英会話に慣れてきたら、インプットを多めにしていくと、引き出しが増えてよかったです。
③身につけたいことを明確にしてから英会話に望む
なんとなく英会話に望むと得られるものが少ないです。
今日はこのフレーズを使ってみたい
今日は今までより相手の発言を理解したい
と言った具合に、英会話の中で何を身につけたいかを明確にしてから英会話に望むと、学習効率が高いです。
なんとなく続けるのは、時間がもったいないのでやめましょう。
まとめ
この記事では、よっしゃんの経験を元に、「独学で英語を話すための練習方法」をご紹介しました。
どの方法も、よっしゃんが実際にやってみて良かったと感じたものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
誰でもすぐ英語を話すことができる、魔法のような方法はないかもしれません。
ですが、ひとたび自分に合った英語の勉強方法が見つかると、成長を感じられるようになり、モチベーションを高く保つことができるようになります。
そうなればきっと、誰でも英語を話せるようになるはずです。
本記事が、「英語を話せるようになりたい」と思う皆さんの手助けになれば幸いですし、それがこのサイトの目指すところでもあります。
みなさんも、よっしゃんと一緒にどんどん英語を話せるようになって、「エイゴの森」を抜けた先の、広い世界を目指して頑張りましょう!