こんにちは、よっしゃんです。
よっしゃんはついに先日、初めてのIELTSを受験しました。今回はコンピュータ版IELTSを受験したので、その時の様子についてまとめていきたいと思います。
本記事はよっしゃんと同じく、今度IELTSを初受験するけど、コンピューター版とペーパー版のどちらにしようか迷っている、といった方の参考になればと思います。
英語4技能の能力を測定するテストであるIELTS(International English Language Testing System, アイエルツ)は、海外留学や海外移住申請(イギリス、オーストラリア、カナダ)の際の英語力証明として使用できます。
IELTS同様に英語力証明のグローバルスタンダードとなっているTOEFLと比較すると、IELTSではイギリス英語が主体であり、またスピーキングテストでは試験官とface to faceで会話を行う点で違いがあります。
受験の流れ 〜申し込みから受験終了まで〜
コンピューター版IELTSの試験までのおおまかな流れについては、下記の通りです。
- webサイトで試験の申し込み
- 会場へ向かう(試験開始の30分前から受付けスタート)
- 受付け
- 持ち物の確認(パスポート、鉛筆、消しゴム、水)
- 指紋登録
- 写真撮影
- リスニング、リーディング、ライティング試験
- スピーキング試験(他の試験と同日で、午後からの場合)
- 帰宅
- 3〜5営業日後に試験結果を確認(webサイト)
- その数日後に、成績証明書を受領
こちらで詳しくまとめましたので、参照してみてください。
よっしゃんがIELTS初受験に使った参考書はこちらです。参考にしてみてください。
IELTS対策のバイブルです。IETLSの試験対策が学べます。
ライティングは、この本の例文をひたすら覚えました。参考になります。
最近の問題の傾向を掴むには、公式問題集が一番でした。
よっしゃんは、公式問題集まで手が回らなかったので、これは反省点です。
リンクは最新の問題集に差し替えています。
コンピューター版IELTSの受験料
コンピューター版IELTSの受験料は、ペーパー版が25,380円(2022年7月現在)で一定なのに対して、コンピューター版は主催する団体により、25,380〜27,500円と幅があります。
英検のwebサイトからコンピューター版IELTSを申し込んだ場合、最も低価格の25,380円でした。
日程が問題なければ英検からの申し込みをオススメします。リンクを下に貼っておきます。
コンピューター版IELTSを受験する際の持ち物は?
- パスポート原本(試験当日に有効なもの)
- パスポートのカラーコピー(A4にパスポートの実寸大コピー)
- 飲み物(透明な容器に入った水)
- 黒鉛筆(シャープペンシル、キャップ不可)
- 消しゴム(カバー不可)
idp主催のIELTSではボールペンを貸与してもらえるので、鉛筆と消しゴムは持ち込む必要がありません。
私は英検のwebサイトからIELTSの申し込みをしましたが、実際に会場に行ってみるとidp主催のIELTSを受験することになっていました。
そのため、ボールペンを貸してもらっての受験となったのですが、どこかで主催団体を選ぶ項目があったのでしょうか?いまだに謎です。
ちなみに、後日送付された試験結果の書面にもidpの文字が…。
IELTSでは試験会場への時計の持ち込みは認められていませんが、試験時間はコンピューター版の場合、パソコンの画面上で常に確認することができ、「残り〇〇分」と表示されているので、比較的確認しやすいと思います。
コンピューター版IETLSの会場の雰囲気は?
よっしゃんが受験したコンピューター版IETLSの会場の雰囲気をお伝えします。
試験会場は、10人分程度の席が準備されており、簡易的な仕切りで個別ブースが準備されていました。
デスク上には、受験者それぞれに、PC類一式(ディスプレイ、キーボード、マウス)、ヘッドホン、デスクライトが準備されています。
また足の下には、持ち込んだ飲み物を置く用の場所が準備されており、そこに飲み物を置く必要があります。
また隣との仕切りにはパスポートを設置するための場所が設けられており、デスク上にあらかじめ配られている書面の指示に従って、パスポートをそこに設置します。
試験会場は、それなりの緊張感はありましたが、PC操作がわからない場合やお手洗いに行きたい場合など、スタッフの方に相談するときちんと対応してくれます。
スタッフの方には、英語・日本語の他に中国語なども対応可能な方もいらっしゃるようですので、お困りの際は気軽に相談していると良いかも知れません。
また会場の出入りの際に指紋認証を行うため、試験開始前に指紋の登録を行いました。
そのため、何かの事情で試験中に会場の外に出なければならない場合は、一度指紋認証を行って会場外に出たあと、再度指紋認証をして試験会場に戻らなければいけません。
その場合、結構時間をロスしてしまいますので注意が必要です。
会場に持ち込めるものは、パスポート、飲み物と筆記用具のみです。
そのほかのものは、全てロッカーにしまっておかなければなりません。貴重品は極力持って行かないようにしましょう。
またIDP主催のコンピューター版では、試験前にボールペンを1本貸与してもらえました。ボールペンの貸与に関しては、主催団体によって異なるようです。
コンピューター版では試験ごとに一枚の紙が配られ(何らかの情報が記載されていたと思います)、それにボールペンでメモをとっても良いとのことでした。
よっしゃんの場合、紙にメモを取ることはほぼなく、直接回答欄を埋めていたので、ペンでのメモはあまり有効活用できませんでした。
以上のように、会場は特別ピリついている感じもなく、必要なものはきちんと準備されており、わからない点は質問すると答えてもらえるような環境でした。
またコンピューター版では、簡易的な個別ブースでの試験ですので、隣をあまり気にすることなく試験を受けることができました。
コンピューター版IELTSのメリット・デメリット
コンピューター版IELTSを実際に受験してみて私が感じたメリット・デメリットをまとめました。
- 【メリット①】コピペが可能
- 【メリット②】ライティングの文字数をカウントしてくれる
- 【メリット③】自分のタイミングで試験を開始できる
- 【メリット④】試験結果の通知が早い
- 【デメリット①】リスニングの転記時間が短い
- 【デメリット②】問題文に書き込みしづらい
- 【デメリット③】タイプミスによるスペルミス
【メリット①】コピペが可能
コンピューター版では、コピー&ペーストを使用して文字のコピーと貼り付けができます。
注意事項としては、マウスの右クリックではこの機能は使用できず、ctrl + c, ctrl + vのショートカットキーを使用する必要があります。
この機能はIELTSを受験する上でかなりのメリットです。というのも、特にリーディングパートにおいては、いくつかの問題で語句の穴埋め問題が出題されます。
よっしゃんの経験上、この穴埋め問題は、問題文中の単語をそのまま書き写したものが答えになっている場合がほとんどでしたので(むしろ、それ以外の穴埋めをまだみたことがありません)、コピペが使えることで書き写し時のスペルミスを防ぐことができます。
特にコンピューター版では、正しくスペルを入力したつもりでも、キーボードを叩くタイミングがずれると、予想だにしないスペルミスを犯してしまうことも十分に考えられます。
そのため、このコピペ機能は積極的に使用していった方が良いと思います。
もちろんライティングでも役立ち、文章構成の変更も容易に行えますし、ややこしいスペルの単語をコピペすれば、しょうもない箇所でのミスを減らすことができます。
せっかく英語のスキル自体が向上していても、ケアレスミスで点を落としてはやりきれないと思いますので、そういったミスの予防にもなります。
【メリット②】ライティングの文字数をカウントしてくれる
ライティングの文字数をパソコン側でカウントしてくれるのは、コンピューター版の非常に大きなメリットと言えます。
ライティングにおいては、「少なくとも150語以上」や「少なくとも250語以上」で図表の説明やエッセイを書くことを求められます。
このコンピューター版では、この語数を回答欄内でカウントしてくれるので、あえて文字数を数える必要がありません。
問題を解くたびに、150字や250字以上の語数を使用しているかどうかを確認するのは、結構手間ですし、この作業がなくなると、その分試験に充てられる時間が増えます。
また自分で語数を数えていると、ぎりぎりの語数で回答してしまった際に、語数が十分だったかどうか不安になってしまうこともあります。
こういった点は、英語の能力を図る上であまり本質的ではない部分だと思いますので、そういった不要なプレッシャーから解放してくれるコンピューター版は合理的な試験だと思います。
またよっしゃん自身、初受験の際は、冠詞を一語として数えるのか、など小さなことが気になったりしましたが、公式に語数を数えてもらえるので、余計な心配を抱かずに試験に集中することができました。
ちなみに、冠詞は一語として数えてOKなようです。語数の数え方は、wordなどの語数カウント方式と同じでした。
【メリット】字の綺麗さを気にする必要がない
コンピューター版では、キーボードで文字を入力するので、字の綺麗さが問題になることがありません。
ペーパー版だからといって、字を丁寧に書かないと減点になるわけではないと思いますが、読めない文字を書いてしまった場合や、筆記体でグシャッと書いてしまい、スペルミスと判定される可能性もないとは言えません。
普段自宅等で学習する際には、自分が読めれば問題ないですが、自分の字を必ずしも試験官が理解できる保証はないわけです。
だからといって、字を丁寧に書くことを心がけて回答が遅くなってしまい、全体の点数が下がってしまっては本末転倒です。
また文字の入力速度に関しても、キーボードをある程度使い慣れており、英語入力の練習もある程度行なっていれば、それほど問題にならないでしょう。
よっしゃんはそれほど入力速度は速くないですが、ライティング試験でも時間内に回答し終えることができました。
【メリット③】自分のタイミングで試験を開始できる
コンピューター版では、会場にいる全員が全く同じタイミングで試験を開始するわけではありません。
試験官から号令がかかり、それぞれがパソコン上で自分のIDを使ってログインした後に試験が始まります。そのため、号令後に一呼吸おいて自分のペースで試験を開始することが可能でした。
もちろん意図的に、数分時間をおいて始めることはできませんが、リスニングなども自分の中で「よし、はじめよう!」と思ってからスタートできるのは精神面でありがたかったです。
コンピューター版では、テスト時間は各自のパソコン上で管理され、常に残り何分か表示されているので、受験者がある程度バラバラのタイミングで試験を始めても、テスト時間の管理は問題なく行えます。
テスト終了時は、他の受験者が全員試験を終えるまで静かに待機することなります。
ちなみにお手洗いに行きたくなったときは、自分の試験時間を使っていくことになっており、リスニング、リーディング、ライティングの試験が一通り終わるまでは、お手洗いにいくための休憩はありません。
そのため、お手洗いは試験前に済ませておきましょう。
【メリット④】試験結果の通知が早い
コンピューター版では、試験結果の通知が圧倒的に早いです。公式サイトでも「試験日から3-5営業日後」とあり、ペーパー版の「試験日から13日後」と比べて1週間以上早いことになります。
実際、私の場合も試験日から3日後にメールが届き、webサイト上に結果がアップロードされた旨の通知を受けました。
webサイト上では、IELTSのスコアだけでなく、各パートの簡単なフィードバックも見ることができるので、次の試験や今後の自分の勉強方針についてすぐに見直すことができます。
また早く結果が欲しい人にとってもメリットがあります。確か私の場合、証明書も受験後1週間程度で届いたと思います。
私は試験を受けた直後は解放感もありましたが、次に向けて勉強方針を定めたいとも思っていました。
そのため、早くフィードバックをもらったことで、これまでの勉強方法で十分だった点や不十分だった点について早めに分析することができ、気持ちが冷めきらないうちに次に向けて動き出すことができています。
【デメリット①】リスニングの転記時間が短い
リスニングの転記時間は、ペーパーテストでは音声が全て読み上げられた後に10分間ありますが、コンピューター版では2分間しかありません。
実際に試験を受けてみて、2分間の転記時間は短いなと感じる一方で、コンピューター版では、基本的にコンピュータ画面上の解答用紙に直接解答していくことになるので、この2分間は多くの場合、見直しの時間ということになります。
正直なところ、リスニングテストで音声が読み上げられたタイミングで答えられなかった問題を、音声の内容すら曖昧になっているであろう試験後半において、埋められるかというと、難しいのではないかと思います。
そのため、最後の数分間でできることは、スペルチェックと埋め損った問題をとりあえず埋めることぐらいかな、と思います。
そのため、よっしゃんの感想としては、転記時間が短いこと自体は大きなデメリットではなく、むしろ、その場その場で問題にきちんと回答できるだけのリスニング力をつけていく方が大事かな、と思います。
【デメリット②】問題文に書き込みしづらい
コンピューター版では、リスニング、リーディング、ライティングのテスト全てにおいて、コンピュータ上で問題文と解答欄が提示されます。
そのため、ペーパー版のように紙面上に自由に下線を引いたり、書き込みをしたりすることができません。
ですが、コンピューター版でも文字をハイライトしたり、メモを貼り付けたりする機能を利用することができます。
具体的には、マウスで文字を選択し、右クリックすることでその部分に蛍光色のハイライトかメモをつけることができます。
この機能の使い勝手については、あまり使いやすいとは思いませんでした。まず、ハイライトをつける際には、文字の選択と右クリック、そしてハイライト機能を選ぶ、という3つの操作をしなくてはなりません。紙面上でパッと線を引く行為と比べると、かなり面倒臭い作業ですし、時間もかかります。
また、メモについても、メモを作成する作業に時間がかかりますし、メモ自体もメモマークをクリックしないと中身が見えないので、メモを確認する際にもまた一手間必要です。
この点ついては、圧倒的にペーパーテストが有利だと思います。
あえてコンピューター版のメリットを挙げるとすると、ハイライトの取り消し作業は紙面上で線を消すよりも楽ですし、確実にハイライトを消すことができます。
あんまり、ハイライトを消すことないと思いますけどね。
【デメリット③】タイプミスによるスペルミス
コンピューター版では、キーボードで文章や単語を入力しなければならず、予期しないスペルミスも起こりがちです。もちろんペーパー版でもスペルミスは十分起こりうるのですが、そのほとんどはスペルをきちんと覚えられていない単語に限られると思います。
ですが、コンピュータ版では正しいスペルを知っていても、タイピングの癖やタイプミスでスペルミスを生じる場合もあります。この手のミスの辛いところは、本人は正しい単語をタイプしているつもりでいるので、ミスに気付きにくい、ということです。
そのため、コピー&ペーストの活用や、回答の見直しなどを行って、ミスを最小限にする工夫をした方が良いと思います。
コンピューター版IELTSはオススメか?
よっしゃんは今回はじめてのIELTS受験でコンピューター版を受験したので、実体験に基づいたペーパー版との比較はできませんが、よっしゃんの個人的な感想としてはコンピューター版IELTSはペーパー版に対して、多くのメリットがあるように感じました。
そのため、パソコンの扱いに抵抗のない方には是非コンピューター版をオススメします。
コンピューター版IELTSでは、コピー&ペーストの使用ができたり、ライティングの文字数をカウントしてくれたりと、コンピューター版ならではのメリットがある一方で、問題文への書き込みのしづらさやタイプミスによる予期せぬスペルミスなどのデメリットもあります。
コンピューター版・ペーパー版ともに一長一短なので、2度目、3度目の受験となる場合などは、慣れた形式で受験するのが良いと思います。
一方、初受験の方は、よほどパソコンに慣れていない場合を除いては、コンピューター版での受験をおすすめします。
この記事では、よっしゃんの実体験に基づいてIELTSのコンピューター版の特徴やメリット・デメリットについてまとめてみました。
よっしゃんの率直な感想では、コンピューター版のメリットは大きいと感じました。
この記事が、これからはじめてIELTS自体を受験する方やコンピューター版IELTSを受験する方の参考になればと思います。