こんにちは、よっしゃんです。
先日、コンピューター版ILETSを受験し、その結果とフィードバックをもらったので、今後の目標と対策について考えていきたいと思います。
なぜIELTSを受験するのか
よっしゃんは普段、会社員をやっていますが、会社ではTOEICが主な英語力の指標であり、特に海外転勤の条件でIELTSが必要なわけではありません。また、直近で海外留学の予定もなく、IELTSの点数がすぐに必要なわけではありません。
ですが、そんなよっしゃんがIELTSを受験しようと思ったのには、理由があります。それは、英語のアウトプット力を高めるための『目標』と『課題』が欲しかったためです。
1.目標を設定したかったから
一般に、多くの企業で英語力の指標として重宝されているTOEICはリスニングとリーディングの試験であり、スピーキング・ライティングの試験はありません。もちろんTOEICにおいても、スピーキングとライティングを評価してくれる試験もあります。
ですが、どうせ目標とするのであれば、海外留学や海外移住の際の英語力証明として多くの国で受け入れられている試験を目標にしたいと思いました。そこで候補となったのが、TOEFLとIELTSです。
英語4技能の能力を測定するテストであるIELTS(International English Language Testing System, アイエルツ)は、海外留学や海外移住申請(イギリス、オーストラリア、カナダ)の際の英語力証明として使用できます。
IELTS同様に英語力証明のグローバルスタンダードとなっているTOEFLと比較すると、IELTSではイギリス英語が主体であり、またスピーキングテストでは試験官とface to faceで会話を行う点で違いがあります。
TOEFLとIELTSでは、TOELFの方が難易度が高いなどと言われていたりもしますが、当時の私の英語力からしてみると、どちらも十分に高難易度な試験でした。なので、スピーキングテストでface to faceの試験を実施しているIELTSに魅力を感じて、IELTSの受験を目標に定めました。
2.課題を明確にしたかったから
私が英語のアウトプットを鍛えようと思ってつまづいたのが、「何を教材として勉強すべきか」ということです。まず前提として、私は独学で英語学習を行なっており、また英会話スクールやオンライン英会話は金銭的負担が大きいため利用していません。
リスニングやリーディングは比較的独学でも学習を進めやすい分野ですが、スピーキングとライティングは「何を身につければよいか」という点がわかりにくく、独学で進めるためには、順序よくステップアップしていくための助けとなる教材が必要だと感じました。
IELTSはスピーキングやライティングのための教材も豊富にあり、またYoutubeで多くのスピーキング模擬試験の様子をみることができるため、どの程度話すことができれば次のレベルに進めそうか、といった指標にしやすいと感じました。
こうした理由から、IELTSを受験することを名目として、英語のアウトプット力を向上させ、また学習を続けるモチベーションとすることにしました。またIELTSは受験料も高額なので、しっかり勉強して臨まないと、というプレッシャーにもなりました。
結果
私の1回目のIELTSの結果は下記の通りでした。
Listening | 5.0 |
Reading | 5.5 |
Writing | 6.0 |
Speaking | 6.0 |
Overall | 5.5 |
今回のIELTSではライティングとスピーキングに力を入れていたので、それぞれのセクションで6.0を取ることができてよかったと思っています。リスニングとリーディングに関しては、残念な結果となったので、結果をきちんと受け止めて、今後の対策に努めようと思います。
IELTS ライティング・スピーキング6.0取得時のレベル感
今回IELTSのライティングとスピーキングで6.0を取ることができたので、現状の自分がどの程度のレベルにあるのかを記録しておきたいと思います。
ライティング 6.0取得時のレベル感
ライティングのpart1では、図表の説明をする必要がありますが、私が受験した時には「大学の休憩室の今と昔の比較」が課題でした。またpart2では、「車を所有することのアドバンテージ」に関するものでした。
できたこと
- 指定文字数以上(part1 : 150字以上、part2 : 250字以上)
の英単語を使って文章を書き上げた - 文法上、意味の通る文章を書いた
- 関係代名詞や分子構文で文章をつないだ
- 話し言葉に近い英単語で課題を説明した
- 同じ単語の繰り返しは極力避けた(特に動詞など)
- part1では、単純な状況説明だけにならないように、簡単な自分の解釈も入れた
…「ソファが設置されたことで、生徒がよりくつろげるようになる」など - part2では、【Introduction】【Body 1】【Body 2】【Summary】
の構造で文章を書いた
今後の課題
- 語彙力の強化を行う
- アカデミックライティングにふさわしい単語選びを行う
- 文法ミスや綴りミスを減らす
- 複雑な文を使いこなす
上で書き出したことを総括すると、今の自分のライティングのレベルはこのように言えると思います。
IELTS ライティング 6.0取得時のレベル感
簡単な英語を使って、意味の通る文章で課題に対して解答できる。少し複雑な文や基本的なストラクチャを使うことができる。
一方で、表現が限られており、アカデミックライティングに適したボキャブラリを使用できていない。スペルミスや時制ミスもある。
スピーキング 6.0取得時のレベル感
スピーキングでは、簡単な自己紹介とsmall talkから始まり、自分の街のことなどについて話して、大きなテーマは「ambition」についてでした。「自分の将来のambition」や「子供はambitionを持つべきかどうか」などについて聞かれました。
できたこと
- きちんと試験官の質問に対して受け答えした
- 質問がわからない時は聞き返して、もう一度質問を言ってもらった
… 試験官は表現を噛み砕いて、再度説明してくれた - 簡単な英語(Phrasal VerbやIdiom、難解な単語はほとんど無し)で質問に対して答えた
- スムーズに話せない部分も多くあったが、自分の考えは伝えた
今後の課題
- 時制ミス(過去形、現在進行形など)を減らす
- 複雑な文章はスムーズに話すことができように練習する
- 各単語の発音や、文全体としてのリズム、イントネーション、アクセントを強化する
- 表現の幅を広げる
… いつも決まった表現で話してしまうのを改善する - Phrasal VerbやIdiomを全く使いこなせるようにする
- 伝えたいことと、それに対応した英語表現がすぐ繋がるようにする
上で書き出したことを総括すると、今の自分のスピーキングのレベルはこのように言えると思います。
IELTS スピーキング 6.0取得時のレベル感
簡単な英語を使って、試験官の質問に回答し、自分の考えや意志を表現することができる。また簡単なコミュニケーションも取ることができる。
一方で、Phrasal VerbやIdiomなどを使用できておらず、決まりきった表現だけで話しており、表現の幅は狭い。発音やリズム、イントネーション、アクセントが不十分であり、聞きづらい英語をしゃべっている。
改めてまとめてみて、私の英語でのコミュニケーションのレベルはまだ不十分だと思い知らされました。
YoutubeでIELTSスピーキングのレベル別回答例のような動画を見ることができますが、回答の内容や語彙については、6.0の例と比較して、近いものを感じますが、スムーズさなどは動画ほどスムーズに喋れなくても6.0取得は可能なように思います。(あくまで動画ですので、ある程度回答を準備しているものと思われます。)
試験までにやったこと
ライティングとスピーキングについては、ある程度準備をして試験に臨みました。今回が初受験だったこともあり、試験の傾向を掴み、可能な範囲で各パートごとの対策を行いました。その内容をまとめます。
- 参考書でIELTSの傾向を把握
- ライティング:個別の参考書で自習
- スピーキング:各パートごとに練習(対話と自習)
- 試験前に問題集で模試を実施
1.参考書でIELTSの傾向を把握
ケビン・ダン スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集
こちらの参考書は、IELTS対策本の中でも有名な書籍のようで、IELTSの傾向を掴むために購入しました。前半部分に、IELTS各セクションごとの試験の傾向や対策方法が記載されており、まずはここにざっと目を通しました。
特に、ライティングとスピーキングのセクションに多くのページ数が割かれており、例題をもとにステップバイステップで問題の解き方をレクチャーしてくれています。また便利な単語やフレーズなどもまとめてあり、参考になりました。
2.ライティング:個別の参考書で自習
Improve Your ILETS Writing Skills
こちらもまた、IELTS対策本の中でも有名なシリーズです。
この本はタイトルの通り、ライティングに特化した書籍になります。私はこの本を中心にライティングの基礎を勉強しました。
この本の良かったところは、Task1についてのモデルテキストが充実しているところです。この本の中で、おそらく一通りのグラフ・図表について触れることができます。
モデルテキストのレベルも高すぎず、とっつきやすいです。それでいて、役立つ表現や参考になる文章もたくさんあるので、ライティングの基礎とするのにちょうど良いと感じました。
また英語のみで書かれた本になるので、日本語の一切ないテキストを理解する練習としても、良いと思います。
私は一通り問題を解いて、その後はモデルテキストを参考に、使えそうなフレーズや文章構成などを勉強しました。モデルテキストだけに絞ればそれほど量が多いわけではないでの、丸覚えしてしまっても良いと思います。(私は2, 3章分くらいしか頭に入れられませんでしたが…)
本書はTask2に関してのモデルテキストはあまり多くなかったので、そこは残念な点でした。そのため、Task2はほとんど対策できずに試験に臨む形となりました。
Task2に関しては、なにか別の参考書を用意したほうが良いでしょう。
少し話はそれますが、例題を丸覚えしてライティングのスコアは上がるのでしょうか。
私個人の意見としては、「スコアは上がる」と思っています。
実際の試験では、丸覚えした文章を一言一句違わずに書く場面はやってこないと思います。しかし、例えば本書で丸覚えしたモデルテキストには、一般的によく使うフレーズ、分子構文、前置詞の使い方やコロケーションなど、役に立つ情報がたくさん含まれているので、試験中に思い出しながら、解答を作成していくことができます。
結局のところ、自分の文章をブラッシュアップしていくためには、多くの優れた文章を読んで、そこから自分の表現にしたいものをどんどん覚えていくしかないのかな、と思っています。
本書はその最初のステップとして、非常に有効だと感じました。
3.スピーキング:各パートごとに練習(対話と自習)
スピーキングはあまり書籍に頼らず進める方法を取りました。自分の当時のスピーキングのレベルを考えると、まずは自分の持っている言葉・表現で問題に回答する練習をする必要があると感じたからです。
そこで、模試やインターネット上で公開されているスピーキングの問題をもとに勉強を進めました。
自習を行う際には、回答の方針を紙に書き出して、自分の言葉で一通りの回答を作成しました。その上で、模範回答を参考にして、便利な言い回しなどを少しずつ覚えていきました。(覚えたつもりでした…)
これは余談ですが、試験本番になると、緊張もあり、焼付け刃の言葉を使うことはできませんでした。結局、自分の言い慣れた表現だけで試験を乗り切る羽目になりました。まだまだ練習が必要です。
また、私は週に1回1時間程度、ランゲージエクスチェンジを行っており、その相手と各パートごとの回答練習を行いました。
スピーキングについては、参考書等での自習も重要ですが、やはり実際に英語でコミュニケーションすることを通して、英語を話すことに慣れることはそれ以上に重要なことだと思います。
結局、スピーキングに関しては、私くらいのレベルであれば、まず問いに対する回答を自分の言葉でしっかり行うことが重要だと感じました。いきなり問いを投げかけられて、それにレスポンスすることは思った以上に大変でした。
しかし、何度か繰り返すうちに、自分なりの答え方ができてくるので、その次の段階として、語彙力の増強をおこなっていけばいいのかな、と思います。
4.試験前に問題集で模試を実施
ケビン・ダン スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集
こちらの参考書の後半に2回分の模擬試験があるので、試験前に一通り問題を解き、簡単な復習を行いました。この際、リスニング、リーディング、ライティングは通しで試験をして、試験に近い環境で模試を行いました。
少し反省点としては、問題の傾向は年々多少の変化がありますので、下記のような直近の試験の傾向を反映した模試をやっておくべきだったと思います。
リスニングでは、模試にない形式の問題もあって、少し面食らってしまいました。
今後の方針
まずは、1回目のIELTSを乗り越えられて良かったと思います。いつ受験しようかな、と思って結構先延ばしにしてしまったので、これでだいぶハードルが下がったと思います。
今後は半年に1回ずつ程度受験して、最終的にはライティング・スピーキングで7.0を目指したいと思います。
実際、ライティング・スピーキングで6.0を取ってみて、7.0のレベルの高さが少しずつ理解できてきた気がします。しかし、だからこそ7.0くらいまでスコアを上げることができれば、ある程度自由に英語で文章を書いて、話すことができるようになるのではないか、とも感じます。
試験の結果とフィードバックを参考に、今後は下記の点に注力していこうと思います。
- 語彙力の強化
… phrasal verb、Idiom、ライティングにふさわしい語彙 - 発音の強化
… 単語の発音、文全体のリズム、イントネーション、アクセント
1.語彙力の強化
英語のスピーチや下記のサイトを用いて、話言葉としての語彙を身につけていきたいと考えています。表現の意味を覚えるというよりは、自分で実際に使うことを前提に、どのような場面でどのように使うかを想定しながら表現を覚えていくことを心がけたいと思います。
また専門的な語彙(リーディング、ライティング向け)に、下記の参考書を使用するつもりです。
2.発音の強化
これまであまり力を入れてきませんでしたが、発音の練習をもっと積極的に行っていきたいと考えています。特に、今はまだ口がスムーズに動かないフレーズや単語もあるので、もう少しいろんな言葉を言い慣れる必要がありそうです。
そこでまず、下記の参考書を使って、発音の基本的なところから、リンキングなどまでを勉強していこうと思っています。
この本、既にやり始めているのですが、結構楽しいです。リズムにのって単語を発音する練習があるのですが、英語のリズム感もつかめるし、発音の練習もできるしで、少しずつ発音が改善されてきているように思います。
また、後半にはダイアログや文章、早口言葉などもあって、いろいろな文章で音読をすることができます。また参考になるフレーズも散りばめられているので、一石三鳥ぐらいのかなりやりがいのある参考書だと思います。
終わりに
今後は、私の取り組み内容に関して、進捗具合なんかも報告していければな、と思っています。
目指せ、ライティング・スピーキング7.0!ということで、皆さん一緒に頑張りましょう。