英語学習

【詳しくレビュー】一石三鳥!「フォニックス 英語音読」【おとなの音読】

こんにちは、よっしゃんです。

みなさん、「独学だと英語の発音って学びにくい」と思いませんか?

よっしゃんも、「発音の練習って地道だし、いまいちどこに注意して練習したらいいのだろう…」と、あと回しにしがちでした。

ですが、以前にIELTS(英語能力試験の名称)を受験し、そこで「発音やアクセント・イントネーションが不十分」というフィードバックを受けたことがきっかけで、英語の発音の練習に本格的に取り組み始めました。

この記事では、そんなおりに、よっしゃんが出会った本「フォニックス 英語音読」について、実体験レビューをしていきます。

この本は、これまで「発音の練習ってめんどうだなぁ」と思っていたよっしゃんが、初めて「発音の練習が楽しい」と感じた本ですので、本当におすすめです。

英語らしい発音を身につける方法

英語らしい発音を身につけるためには、どうすればいいのでしょうか。

結論としては、①発音(フォニックス)の学習・②音読・③シャドーイングの繰り返しに尽きると思います。

そう考える理由について、かんたんに説明していきますね。

よっしゃんは、IELTSのフィードバックを参考にして、改めて今の自分に足りないものを書き出してみました。

1. 単語の正しい発音の理解:①発音(フォニックス)の学習
2. 英語独特のリズム感:②音読・③シャドーイング
3. 文章中での「音声変化」:②音読・③シャドーイング
4. 文章の正しいイントネーション:②音読・③シャドーイング
5. 英語の発音に必要な口の筋力:②音読・③シャドーイング
6. よく使う言い回しへの慣れ:②音読・③シャドーイング

これらは、各項目の右側に付け足したように、①発音(フォニックス)の学習・②音読・③シャドーイングで身につけることができると感じました。

そこで、下記のような3つのステップを繰り返すことで、より英語らしい発音を身につけることができると考えたのです。

ステップ①
フォニックスの学習:日本語にはない英語独特の発音を理解

【ステップ②】
音読:理解した発音を体得

【ステップ③】
シャドーイング:英語特有のリズム感や音声変化・イントネーションを体得

実際には、順番にステップアップしていくだけでなく、必要に応じて、少しあと戻りしてみることも大切です。

よっしゃんは実際にこの方法で、「少しずつ自身の英語の発音が向上してきたな」と感じていますので、ぜひ皆さんも学習の中に取り入れてみてくださいね。

「フォニックス 英語音読」のすすめ

さて、ようやく本題です。

こうした一連の流れで「発音(フォニックス)の学習」・「音読」・「シャドーイング」ができる本がないかと探してみました。

いくつかの本を見比べて、手にとったのがこちらです。

ジュミック今井さんの「フォニックス 英語音読

本書は全3つのチャプターで構成されており、よっしゃんもこの本を使って実際に英語の発音の練習を続けています。

その際に感じたことなどを、以下にまとめていきたいと思います。

よっしゃん的には、かな〜りおすすめの本なので、みなさんも一度、お近くの本屋さんで中身を確認してみてくださいね。

なお、IELTSの受験結果については、下記のページでまとめていますので、よければ参考にしてみてください。

【IELTS】1回目、IELTSの試験結果と今後の方針 こんにちは、よっしゃんです。 先日、コンピューター版ILETSを受験し、その結果とフィードバックをもらったので、今後の目標と対策...

「フォニックス 英語音読」の概要

この本ではフォニックスのルールについての学習と実践的な音読・シャドーイング練習を同時に行うことができます。

全部で3つのチャプターに分かれており、以下のような構成なっています。

チャプター1】
フォニックスのルールの説明と単語の発音の練習

チャプター2】
日常生活のワンシーンを切り取った会話を使っての実践的な音読・シャドーイングの練習

チャプター3】
短編小説などの文章を使っての音読・シャドーイングの練習

チャプター2とチャプター3は、それぞれ25ユニットで構成されていますので、全部で50の良質な文章を使って音読・シャドーイングすることができます。

また、各ユニットにはTongue Twisterという、英語の早口言葉も用意されており、様々な角度から英語の発音を強化できる仕組みになっています。

正しい単語の発音とリズム感を養おう

本書籍のチャプター1では、フォニックスのルールを網羅的に紹介し、代表的な英単語の発音練習をすることができます。

フォニックスを通して、スペルと発音の関係を詳しく知る

フォニックスとは、英単語のスペルと発音の間の規則性をまとめたもので、約100種類のルールを学ぶことでほとんどの英単語の発音をスペルから推測できるようになります。

例えば、次の例を見てみましょう。

例1)「late」のa:「ei(エィ)」(アルファベット読み)
   「cat」のa:「エ」の口で「ア」と言う時(フォニックス読み)

例1では「late」のaはアルファベット読みで「エィ」と読みますが、「cat」のaはフォニックス読みをします。

このとき、フォニックスの観点でみると、「late」のように「母音+子音+e」の並びのときは、母音をアルファベット読みする、というルールに当てはめることができます。

このように、英語では同じ文字(ここでは「a」)でも、前後にくる文字によって読み方が変わってしまいます。

こうした文字ごとの読み方の違いは無限にあるわけではなく、体系化して大別できます。これをおよそ100種のルールに落とし込んだものがフォニックスなのです。

次に、異なるスペルでも同じ発音をする単語を見てみましょう。

例2)「graph」のph:発音記号は「f」
   「enough」のgh:発音記号は「f」

例2では、phとghは異なるスペルであるにもかかわらず、同じ発音であることがわかります。

フォニックスを学ぶ一つの利点は、スペルと発音との対応関係をより意識できるようになることにあると思います。

「なんとなく同じ音だなぁ」と思っていた単語や、曖昧に発音していた単語を自信を持って発音できるようなるのです。

付属音源を通して、英単語をリズミカルに発音する

本書では付属の音源を活用することで、リズミカルに英単語を発音する練習ができます。

これを、本書では「フォニックサイズ」と呼び、メトロノームのリズムにあわせて音読を行います。

日本人が英語を学習する際には、カタカナで英語を置き換えて発音することを考えてしまいがちです。

そのため、本来一息で発音しないといけないところを、数語に分けて発音してしまうこともあります。

例えば、次の例を見てみましょう。

例3)「flight」の読み方について
カタカナ読み →「フ・ラ・イ・ト」
(一拍に一字ずつ読むイメージ)
英語らしい発音 →「フライト」
(一拍で読みきるイメージ)

例3のように、「flight」をカタカナ読みすると「フ・ラ・イ・ト」ですが、英語らしく発音するためには、一拍で一気に「フライト」と読みきる必要があります。

この本のフォニックサイズに従って音読をすると、メトロノームの拍に合わせて英単語を読み上げることになるので、自然と「フライト」と一拍で読みきるクセがつきます。

よっしゃんも実際に、英単語のフォニックサイズを繰り返しやっていますが、だんだんリズミカルに英単語の発音ができるようになってきました。

本書の良いところは、いくつかの単語を一気に練習していく方式なので、一つの音源の中でもリズムがあり、音楽っぽさを感じれるので、発音練習が意外と楽しいところです。

この手の練習はつまらなく感じることが多いのですが、それが気にならないのは多いなメリットです。

楽しみながら、基礎をきっちりやれるということですので。

苦手な発音をまとめて練習する

また本書では、同じフォニックスルールに従う単語を、複数個まとめてフォニックスサイズしていくので、苦手な発音を繰り返し練習できます。

例えば、子音混合音のように2個以上の子音が連結した単語の発音を苦手にしている人も多いのではないでしょうか。

例4)
pl:place platform please
spl:splash splendid splinter 
※「フォニックス 英語音読」から引用

「フォニックス 英語音読」ではこうした発音の難しい単語も、フォニックスルールごとに3つづ示されているので、苦手な発音を重点的に練習できるようになっています

さらに、チャプター1で練習した単語は、チャプター2や3でも再登場するので、長めの文章の中で練習の成果を試すこともできます。

その例を少しご紹介しましょう。

例5)
A: Excuse me. Do you know which platform the train to the airport is?
B: Let me see. Yes, it’s just right over there. Platform3.
A: …
※「フォニックス 英語音読」から引用

例5のように、例4で出てきた「Platform」という単語が会話文の中に使われています。

チャプター1で発音の練習をしっかりやっていると、「あ、チャプター1で習ったやつだ!」と、練習の成果をセンテンスの中で活かすことができます。

よっしゃんは、最初にざっとフォニックスのルール学んだあとは、音源に沿ってチャプター1の単語を繰り返し発音することを何度かやりました。

だいたい全部の単語を発音し終えるまでに30分弱ぐらいかかりますが、このくらいやると口が疲れてきます。

この練習を通して、英語に必要な口の筋肉を鍛えていけるので、今後も続けていきたいと思っています。

会話や短編小説を音読・シャドーイングして、「音声変化」や「イントネーション」を身につけよう

チャプター2では日常生活での会話、チャプター3では短編小説などを通して、センテンスとしての発音を練習することができます。

より英語らしい発音をするためには、単語単体をきちんと発音するだけでは不十分で、「音声変化」や「イントネーション」にも気を配る必要があります。

「音声変化」を身につける

英語では発音する際に、前後の単語同士が連結したり、特定の音が脱落したりすることがあります。

これを本書では「音声変化」と呼んでいます。

もちろん単語を一語づつ話しても意味は通じるのですが、どこかぎこちなさを感じてしまいますし、なにより発音しにくいのです。

実は日本語でも音声変化があり、下の例6のように「いやだ」の「い」が脱落して「やだ」となったり、「している」の「い」が抜けて「してる」となったりします。

例6)日本語の音声変化(脱落)
いやだ → やだ
している → してる
※Wikipediaから引用

こういった音声変化の多くは、発音しにくい音を楽に発音するためにおこります。

つまり、英語における「音声変化」を身につけていくことで、より楽に英語を発音できるようになり、リラックスして英語を話せるようになるのです。

英語の場合も多くの「音声変化」があり、「脱落」「連結」「同化」「短縮」「弱化」に大別されます。

では例として、「連結」の例を見てみましょう。

例7)
I’m not going to give up on it. (諦めないわ。)
「give up on」は音が連結し、「ギヴァッポン」と発音
※「フォニックス 英語音読」から引用

例7では、「give up on」のそれぞれの単語が連結し、「ギブアップオン」でなく、「ギヴァッポン」のような発音に変化します。

本書では、センテンス中で「音声変化」のあるところを、例7のようにピックアップして解説してくれているので、意識的に「音声変化」を練習することができます。

本書のように「音声変化」の注意すべき点はココ、と示してくれていれば、とりあえずそこだけでも上手くなろうという気になって、やる気も湧いてきます。

また、意外とこうした「音声変化」に言及してくれている本はそれほど多くありませんので、「音声変化」を身につけたい方にとって、この本は非常によい選択肢ではないでしょうか。

英語特有の「イントネーション」を身につける

文章を発音する場合には、イントネーションも大事になってきます。

日本語では文章を読み上げるとき、あまり大きな抑揚(イントネーション)をつけずに読み上げることが多いですが、英語は違います。

英語の場合は、一つの文章の中で、音程の上がり下がりが何度か出てくるのです。

例えば、次のような場合です。

例8)
I’m not sure, but I think Fukushima is in Northern Japan.
_______↑-↓_______________________________________↑-↓_

※「アメリカ英語教本 William L. Clark著」から引用
※矢印はイントネーションの上がり下がりを表現しています。

このイントネーションの感覚が身につかないと、ダラダラ文章を読んでしまい、どこか英語らしくない感じなってしまいます。

イントネーションが不十分だと、聞き手側にこちらの話した内容を聞きとってもらえない、ということもよくあります。

よっしゃんも、英語での会話の中で、「正しい英語を話しているつもりなのに、意味がいまいち伝わっていないな」と感じることも多々あります。

本書では全50の文章とその音源から、これらを学ぶことができます。

残念ながら、イントネーションに関しての解説はありませんが、音声を聞きながら真似することで十分練習になります。

ちなみに、例8で引用した「アメリカ英語教本」には、イントネーションの解説を行っている箇所がいくつかあるので、気になる方はチェックしてみてください。

Tongue Twister(早口言葉)で口の筋肉を鍛えよう

本書では各ユニットにTongue Twister、つまり早口言葉が掲載されています。音源も付いていますがかなり早いので、何回も練習しないとついていけないレベルです。

このTongue Twister、やってみて良いなと思った点を下にまとめてみました。

  1. 実用的な言い回しがたくさん覚えられること
  2. 口の筋肉のトレーニングになること

実用的な言い回しがたくさん覚えられること

例えば、下の例文を見てください。

例9)
The great, record-breaking book is 848 pages long.
(その偉大なる、記録破りの本は848ページある)
※「フォニックス 英語音読」から引用

例9でいえば、「record-breaking」や「848 pages long」のように、「こんな表現がスッといえたらなぁ」と言うような表現が色々と出てきます。

また、このTongue Twisterの文章はそれほど長くないので、何度も繰り返し練習していると、自然に覚えられてしまいます。

子供の頃、日本語で早口言葉を練習したような感覚で、楽しみながら実用的な言い回しを身につけていくことができてしまいます。

口の筋肉のトレーニングになること

Tongue Twisterの文章には、発音しづらいフレーズや、意外と練習する機会の少ない数字も多く含まれているため、様々な単語を発音する練習になります。

そして、繰り返しフレーズを練習することでどんどん口の筋肉を鍛えていくことができます。

そもそも、日本語と英語では、発音するときに使う口の筋力が違います。

そのため、英語特有の発音を理論上で学んだとしても、なかなか実践するのは難しいのです。

Tongue Twisterで繰り返し、同じ単語の発音を練習することで、どんどん英語の発音にっ必要な口の筋力がついてきて、自然に英語らしい発音ができるようになります。

まとめ

「フォニックス 英語音読」は発音に関しては十分すぎるくらいのトレーニングが積める書籍となっています。また音読・シャドーイングをしながら、実用的なフレーズを学び、語彙力を強化できたり、またリスニング力の強化にも役立ちます。

このように様々な点で学びのある本ですので、ご興味にある方はぜひ書店で手にとってみてください。

よっしゃんは当面、この本を使って音読・シャドーイングをしていこうと思っています。また進捗状況などをブロク上で発信していきたいです。